ベトナム料理といえばフォーを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、ベトナム南部、特にホーチミンで圧倒的な存在感を放つ麺料理がフーティウ(Hủ Tiếu/Hu Tieu)です。
フーティウは、豚骨ベースのスープとコシのある麺が特徴の南部発祥ヌードル。さらに、フォーにはない「汁なし」スタイルが選べることでも知られています。
この記事では、「フーティウとは何か?」という基本から、フォーやブンとの違い、種類、現地流の食べ方までをfoodwiki形式で分かりやすく解説します。
フーティウ(Hu Tieu)とは?ベトナム南部で愛される国民的麺料理

フーティウとは、ベトナム南部で広く食べられている麺料理で、朝食・昼食の定番として親しまれています。
透明感のある豚骨スープに、豚肉、エビ、レバー、ミートボールなどを合わせるのが基本。屋台から老舗食堂まで提供され、**「南部の生活に溶け込んだソウルフード」**といえる存在です。
北部ではフォーが圧倒的ですが、南部では「今日はフォー?それともフーティウ?」と並列で語られるほど、フーティウは日常的な選択肢となっています。
フーティウの特徴を3分で理解【味・麺・食べ方】
フーティウの魅力は、次の3点に集約されます。
まずスープ。豚骨をベースにしたスープは澄んでいて軽やかですが、南部らしくほんのり甘みがあります。フォーよりもコクがありつつ、重すぎません。
次に麺。米粉を使いながらも、乾燥工程やタピオカ粉の配合により、フォーよりコシが強く歯切れが良いのが特徴です。
そして最大の個性が、汁なし(フーティウ・コー)を選べること。甘辛いタレを絡めて食べるスタイルは、フーティウならではの楽しみ方です。
フーティウとフォー・ブンの違いは?
ベトナム麺は見た目が似ているため混同されがちですが、役割は明確に異なります。
フォーは牛骨や鶏ガラを使ったあっさりスープで、ハーブを多用する北部の代表格。一方フーティウは豚骨ベースで、甘みがあり、具材も中華的です。
ブンは細い米麺で、つけ麺や混ぜ麺など、軽食的な位置づけになります。
「さっぱりならフォー、コクと食べ応えならフーティウ」
この感覚を覚えると、メニュー選びで迷わなくなります。
フーティウの食べ方は3種類|汁あり・汁なし(コー)・コンビ
汁あり(フーティウ・ヌック hủ tiếu nước)
フォーに近いスタイルで、スープを最後まで楽しめます。初めての人におすすめ。
汁なし(フーティウ・コー hủ tiếu khô)
フーティウ最大の個性。
丼の底に甘辛いタレが仕込まれ、麺と具材をよく混ぜて食べます。スープは別椀で提供され、合間に口を潤すのが南部流。
「フォーよりフーティウ派」になる人が多いのは、この汁なし体験がきっかけです。
汁あり&汁なしのコンビ
麺は汁なし、スープは別で提供される欲張りスタイル。ローカル人気も高め。
汁あり&なしのコンビネーション
フーティウの麺の種類|米麺・卵麺・専用麺
フーティウは麺の選択肢も豊富です。
- 卵麺(Mì・ミー):中華麺のような黄色い麺。
- 米麺(Phở・フォー麺):フォーと同じ平打ち麺。
- フーティウ専用麺:タピオカ粉を混ぜた細麺で、コシがあり独特の食感。
店によって選べるため、食べ比べも楽しみのひとつです。
フーティウの起源・地域
フーティウはカンボジアや中国南部の麺文化がルーツとされ、ホーチミンを中心に広がった南部の名物料理。現在ではベトナム全土で提供されています。
家庭でフーティウを楽しむには?|麺はエスニック食材店や通販で入手可能
フーティウは専門的な下ごしらえが多く、本場と同じ味を一から再現するのはややハードルが高い料理です。しかし実は、麺さえ手に入れば、家庭でも「フーティウらしさ」は十分に楽しめます。
実はイオンでもカップ麺を購入することができます。

よくある質問
- Qフーティウとフォーの違いは?
- A
出汁が豚骨ベースであること、具材がシーフードや豚肉中心であることが大きな違いです。
- Q辛い?
- A
基本は辛くなく、卓上の唐辛子やサテを加えて調整します。
- Qどこで食べられる?
- A
ホーチミンの屋台や食堂で特に人気。朝食として食べられることが多いです。
ホーチミンでフーティウを食べるなら?
ホーチミンでフーティウを食べるなら以下のお店が有名です。
- Hồng Phát(District 3):汁あり/汁なしを選べて、海鮮や揚げ春巻きなど具だくさん。格式もありつつ庶民的。
- Hu Tieu Quynh(District 1):中心地で便利なアクセス、屋台風の店ながら安定した味。
- Hu Tieu Thanh Xuan:朝ごはんから営業、価格もお手頃でローカル色が強い。
- Hu Tieu Chu Tu Gia:地元客に人気、具材の質が高く、丁寧に作られている。
- Hu Tieu Nam Vang Thành Đạt:Nam Vangスタイルの Hu Tieu を手軽に楽しみたい人におすすめ。
東京でフーティウが食べられるお店
日本ではフォーに比べると提供店はまだ少ないものの、東京には本場の味に近いフーティウを楽しめる店がいくつかあります。
ここでは「南部系ベトナム料理」「汁なしがある」「ローカル支持が高い」を基準に紹介します。
ベトナムちゃん(池袋・大塚)
池袋〜大塚エリアで有名な老舗ベトナム料理店。
南部料理が充実しており、タイミングによっては**フーティウ(汁あり・汁なし)**がメニューに登場します。
- 特徴:南部寄りの味付け、現地感が強い
- 向いている人:初めてフーティウを食べる人/ベトナム通
サイゴンレストラン(有楽町)
老舗ベトナム料理店として知られ、フォー以外の麺料理も豊富。
期間限定や日替わりでフーティウ系メニューが提供されることがあります。
- 特徴:日本人向けに調整された食べやすさ
- 向いている人:ランチでベトナム麺を試したい人
フォーティントーキョー(池袋・渋谷)
フォーティントーキョー
基本はフォー専門店ですが、南部スタイルのメニュー展開があり、
店舗・時期によってはフーティウに近い麺料理を楽しめます。
- 特徴:入りやすい、安定した味
- 向いている人:フォー派から一歩進みたい人
まとめ|フーティウは「南部ベトナムの日常」を味わう一杯
フーティウは、ベトナム南部で暮らす人々の生活に深く根付いた麺料理です。
豚骨ベースの澄んだスープ、コシのある麺、そしてフォーにはない「汁なし」という選択肢。この3点が、フーティウを唯一無二の存在にしています。
フォーが「ベトナム料理の入口」だとすれば、フーティウは一歩踏み込んだ南部のリアルな日常食。
甘みのあるスープや具だくさんのスタイルには、北部とは異なる食文化と歴史が反映されています。
特に、甘辛いタレを絡めて食べる**フーティウ・コー(汁なし)**は、日本人にとって新鮮で、「フォーより好きかも」と感じる人も少なくありません。
また、ナンバンやミトーなど地域ごとの違いを知ることで、同じフーティウでも味わいの幅が大きく広がります。
ホーチミンを訪れる予定があるなら、ぜひ朝の屋台や老舗食堂で一杯のフーティウを。
そして日本のベトナム料理店で見かけたときも、迷わず注文できるはずです。
フォーを食べ慣れた次の一歩として、
「今日はフーティウにしてみる」——
そんな選択が、ベトナム料理をより身近で奥深いものにしてくれるでしょう。





