ホーチミンで「美術館に行くならどこ?」と聞かれたとき、
観光客に最もよく選ばれているのがホーチミン美術館(ホーチミン市美術博物館)です。
ベンタイン市場から徒歩圏内という立地にあり、
市内観光の合間に気軽に立ち寄れるのも魅力のひとつ。
フランス統治時代に建てられたコロニアル建築の建物自体も美しく、
アートに詳しくなくても楽しめるスポットです。
館内では、ベトナム近代絵画を中心に、現代アートまで幅広い作品を鑑賞できます。
それでいて入場料はわずか数万ドン程度と、観光地としては驚くほど良心的。
「買い物や観光で歩き疲れたときに、少し静かな時間を過ごしたい」
そんなときにもぴったりの場所です。
この記事では、ホーチミン美術館(ホーチミン市美術博物館)の
見どころや展示内容、入場料、所要時間、行くべきかどうかの判断ポイントまで、
実際に訪れた視点で分かりやすく解説します。
ホーチミン美術館とは?(=ホーチミン市美術博物館)
ホーチミンで「美術館」として観光客に最もよく知られているのが、
ホーチミン市美術博物館です。
日本語では「ホーチミン美術館」と呼ばれることが多く、実質的にこの市美術博物館を指しています。
場所はホーチミン1区の中心エリア。
ベンタイン市場から徒歩圏内にあり、観光の合間に立ち寄りやすい立地です。
周辺にはカフェや市場も多く、半日観光の一部として組み込みやすいスポットでもあります。
この美術館の特徴は、
「アート作品を鑑賞する場所」であると同時に、
建物そのものが見どころになっている点です。
フランス統治時代に建てられたコロニアル建築で、外観や中庭、階段など、写真映えするポイントも多く見られます。
館内では、ベトナム近代絵画を中心に、
歴史を感じさせる作品から比較的モダンな表現まで幅広い展示が行われています。
いわゆる「堅い美術館」というよりも、
観光客でも気軽に楽しめる雰囲気なのが印象的です。
ホーチミン美術館の歴史と建物の特徴

現在、ホーチミン市美術博物館として利用されているこの建物は、
1929年にフランス人建築家リベラ(Rivera)によって設計され、1934年に完成しました。
いわゆるフランス統治時代のコロニアル様式をベースにしながらも、
当時この建物を所有していた中華系の富豪の影響を受け、
中国建築の要素も取り入れた「中華コロニアル様式」が特徴です。
一般的なベトナムのコロニアル建築とは少し雰囲気が異なり、
この点もホーチミン美術館ならではの見どころになっています。
完成後しばらくの間、この建物は住居やオフィスとして使われていましたが、
1987年に国有化され、現在の美術博物館として公開されるようになりました。
館内は3つの建物で構成されており、
ベトナム国内の作品だけでなく、
ベトナムの歴史や文化に影響を与えてきたアジア各国の芸術家の作品も展示されています。
展示室は部屋ごとに分かれており、建物そのものを歩いて回るだけでも、
時代の空気や文化の重なりを感じられる構成です。
ホーチミン美術館の見どころ・展示内容
ホーチミン市美術博物館では、
古代から現代まで、ベトナムの歴史とともに歩んできたアート作品を幅広く鑑賞できます。
いわゆる有名作家の作品だけでなく、ベトナム独自の美術表現に触れられるのが、この美術館ならではの魅力です。
ベトナム美術の流れをたどる多彩な展示
館内には、4世紀頃から現代に至るまで、
ベトナムの歴史に大きな影響を与えてきたアーティストたちの作品が展示されています。
油絵や彫刻をはじめ、
漆器、陶芸、木彫、ラッカーペインティングなど、
素材や技法も多岐にわたり、ベトナム美術の変遷を一通り見て回れる構成です。
また、7世紀〜14世紀に栄えたチャム族のアート作品など、
少数民族の文化を感じられる展示があるのも印象的でした。

ベトナム独自のラッカーペイントは必見

数ある展示の中でも、特に見逃せないのがベトナムのラッカーペイント作品です。
フランスや中国など、歴史的にさまざまな文化の影響を受けながらも、
独自の進化を遂げてきたラッカーペイントは、
色使いや質感にベトナムらしさが強く表れています。
作品を眺めながら、
「この国のアートがどのように形づくられてきたのか」
を感じ取れる点も、この美術館ならではの楽しみ方です。
建物そのものが“展示”のような美しさ

ホーチミン美術館の魅力は、展示作品だけではありません。
館内を歩いていると、建物そのものがひとつの見どころであることに気づかされます。
- アイアン製の螺旋階段
- 建物内に使われている多彩なベトナムタイル
- 窓に施されたステンドグラスの繊細な模様
- レトロな雰囲気のエレベーター
これらは大きく改装されることなく、
建てられた当時の姿に近い形で残されています。
そのため、館内を歩いていると、
まるで時間が止まったかのような感覚になる瞬間もあります。
写真を撮りたくなるポイントが多く、
観光客だけでなく、地元の若者が訪れている姿もよく見かけました。





ホーチミン美術館はおすすめ?行って感じた正直な感想
ホーチミン市美術博物館は、
いわゆる「必ず行くべき超有名観光地」というタイプではありません。
ただし、条件が合う人にとっては、満足度がかなり高いスポットです。
観光ついでに立ち寄る場所としてちょうどいい
立地はホーチミン1区の中心部。
ベンタイン市場や周辺のカフェエリアからも近く、
市内観光の合間に30分〜1時間ほど立ち寄るのにちょうどいい距離感です。
屋内施設なので、
- 暑さが厳しい日
- 急なスコールが来たタイミング
など、一度クールダウンしたいときの避難先としても重宝します。
アートに詳しくなくても楽しめる?
正直なところ、
「美術館が大好き」「アート目的で旅行する」
という人向けの施設ではありません。
ただ、
- 建物がきれい
- 空間が静か
- 写真映えするポイントが多い
という点で、アートに詳しくなくても十分楽しめる美術館です。
展示をじっくり鑑賞しなくても、
建物や雰囲気を感じながら館内を歩くだけでも満足感があります。
こんな人には特におすすめ
- 写真や建築を見るのが好き
- 有名観光地だけでなく、少し落ち着いた場所も回りたい
- 暑い日の観光で屋内スポットを探している
- 市内観光のスケジュールに「余白」を入れたい
逆に、
- 世界的に有名な名画を期待している
- 展示のボリュームを重視したい
という場合は、少し物足りなく感じるかもしれません。
正直な結論
ホーチミン美術館は、
「目的地として行く」というより、「観光ルートにうまく組み込む」美術館です。
立地・価格・雰囲気のバランスが良く、
「行って失敗だった」と感じる人は少ないはず。
ホーチミン観光に、少し静かな時間を加えたい人にはおすすめできます。
ホーチミン美術館の入場料・営業時間・所要時間
ホーチミン市美術博物館は、
ホーチミン市内の観光スポットの中でも、気軽に立ち寄りやすい美術館です。
事前に知っておくと安心な、入場料や所要時間の目安をまとめました。
入場料はいくら?観光客でも気軽な価格
ホーチミン美術館の入場料は、
数万ドン程度(日本円で200円前後)と、とても良心的です。
有名観光地に比べるとかなり安く、
「少し時間が空いたから寄ってみる」という感覚で入れるのも魅力。
チケットは入口で簡単に購入できます。
※入場料は変更されることがあるため、現地で最新情報を確認してください。
営業時間の目安と注意点
営業時間は、日中が中心です。
朝から夕方まで開館しており、
観光の合間に組み込みやすいスケジュールになっています。
注意点としては、
- 昼休憩や祝日で時間が前後することがある
- 夕方は閉館が早めな日もある
といった点。
確実に入りたい場合は、午前〜昼過ぎの訪問がおすすめです。
所要時間はどれくらい?
館内を一通り見て回る場合の所要時間は、
- さっと見る → 30分程度
- 写真を撮りながらゆっくり → 45分〜1時間程度
が目安です。
展示数は多すぎず、
「短時間でも満足しやすい構成」なので、
市内観光の途中に無理なく組み込めます。
観光スケジュールへの組み込みやすさ
- ベンタイン市場周辺観光
- カフェ巡り
- 雨や暑さを避けたい時間帯
こうしたタイミングで立ち寄ると、
体力的にも気分的にもちょうどいい休憩スポットになります。
ホーチミン美術館を訪れる際のヒント・注意点

ホーチミン市美術博物館は、
気軽に立ち寄れる美術館ですが、事前に知っておくとより快適に楽しめます。
実際に訪れて感じたポイントをまとめました。
服装・持ち物のポイント
館内は屋内ですが、ホーチミンの気候上、
外との温度差や湿度を感じることがあります。
- 動きやすい服装
- 歩きやすい靴
- 水分補給用の飲み物
は用意しておくと安心です。
特に階段の上り下りがあるため、ヒールやサンダルはやや不向きかもしれません。
写真撮影はできる?注意点は?
ホーチミン美術館は、
建物や館内の雰囲気がとても写真映えするスポットです。
基本的には写真撮影が可能ですが、
- フラッシュ使用は控える
- 一部の展示作品は撮影禁止の場合あり
といったルールがあります。
現地の表示やスタッフの指示に従いましょう。
訪れるおすすめの時間帯
比較的空いていて、
ゆっくり鑑賞しやすいのは午前中〜昼過ぎです。
- 午後遅い時間は閉館が近くなる
- 団体客が入る時間帯がある
といった理由から、
時間に余裕を持って訪れるのがおすすめです。
暑い日・雨の日の観光先としても便利
ホーチミンは一年を通して暑く、
突然スコールが降ることも珍しくありません。
そんなとき、
- 屋内で
- 静かに
- 体力を回復しながら
過ごせるホーチミン美術館は、
観光ルートの調整役としても優秀です。
まとめ|ホーチミン美術館はこんな人におすすめ
ホーチミン美術館(ホーチミン市美術博物館)は、
派手さはないものの、観光の合間にちょうどいい満足感をくれる美術館です。
フランス統治時代のコロニアル建築を活かした建物は見応えがあり、
ベトナム美術の流れをコンパクトに体験できます。
それでいて入場料は手頃、立地も良く、時間や体力の負担が少ないのが魅力です。
特に、こんな人にはおすすめできます。
- 写真や建築を見るのが好きな人
- 有名観光地だけでなく、落ち着いたスポットも回りたい人
- 暑い日や雨の日に、屋内で過ごせる観光先を探している人
- 市内観光のスケジュールに「少し静かな時間」を入れたい人
一方で、
世界的に有名な名画や大規模な展示を期待している場合は、
やや物足りなく感じるかもしれません。
ホーチミン美術館は、
「ここを目指して行く」というより、「観光ルートにうまく組み込む」場所。
ベンタイン市場周辺を観光する際や、歩き疲れたタイミングで立ち寄ると、
旅のリズムを整えてくれる存在になるはずです。
ホーチミン観光の選択肢のひとつとして、
ぜひスケジュールに組み込んでみてください。



