ベトナムの街を歩いていると、日本語の看板をちらほら見かけるようになりました。
「すき家」「丸亀製麺」「和民」──日本ではおなじみのあの店が、ベトナムの街角にも。
ホーチミンやハノイには、日本人街と呼ばれるエリアがあります。
ホーチミンならレタントン通り、ハノイならキンマー通り〜リンラン通り。
赤ちょうちんが並び、焼鳥の香りやラーメンの湯気が漂う夜は、まるで日本の裏路地みたい。
旅行や駐在者の味方が日本の飲食チェーン。日本飲食チェーンの進出により今やベトナムでも、日本食は“特別な料理”ではなく、日常の味になりつつあります。
この記事では、ホーチミンはハノイに進出している日系飲食チェーンをまとめて紹介します。
なんで日本の飲食チェーンがベトナムに増えてるの?
ベトナムでは外食がどんどん日常化していて、
「清潔・おいしい・値段もちょうどいい」日本食はまさにピッタリ。
若い世代の間では、“日本の味=安心”というイメージも定着しています。SNSや旅行を通じて日本文化に親しんでいるベトナム人が増えているのも、追い風になっています。
ベトナムに進出している日本の飲食チェーン
ラーメン・うどん
一風堂(Ippudo)
📍 ホーチミン市・ハノイ市
福岡発の豚骨ラーメン。スープは日本より少し軽めで、現地でも大人気。
夜はローカルの若者や外国人が行列を作るほど。デートにも使われるラーメン店です。
8番らーめん
📍 ホーチミン市
石川県発の老舗チェーン。野菜たっぷりの味噌ラーメンが看板メニュー。
家族連れや女性客も多く、ホッとする味でローカルにもファン多数。
町田商店(Machida Shoten)
📍 ホーチミン市
横浜家系ラーメンの人気ブランド。こってり濃厚スープがクセになると評判。
「ご飯無料おかわり」もあり、ベトナムの若者男子に大ウケしています。
丸亀製麺(Marugame Udon)
📍 ホーチミン市・ハノイ市・ダナン市
讃岐うどん専門店。2014年のベトナム進出以来、10店舗以上を展開。
現地限定の「スパイシーうどん」や「パクチートッピング」も人気です。
定食・丼
大戸屋(Ootoya)

📍 ホーチミン市
焼き魚、唐揚げ、煮物など、バランスの取れた定食メニューが魅力。
ヘルシー志向のベトナム人にも人気で、「和定食=健康食」として定着しています。
すき家(SUKIYA)

📍 ホーチミン市・ハノイ市
日本最大の牛丼チェーン。ベトナムでは牛丼に加え、カレーや照り焼き丼なども展開。
価格もお手頃で、ランチタイムは現地のサラリーマンでいっぱい。
松屋(Matsuya)

📍 ホーチミン市
2024年に1号店オープン。牛めしや生姜焼き定食など、日本の味をそのまま再現。
セルフ注文スタイルでスピーディーに食べられるのも好評です。
カレー
CoCo壱番屋(Curry House CoCo ICHIBANYA)

📍 ホーチミン市・ハノイ市
辛さやトッピングを自由に選べるカレー専門店。
チーズカレーやチキンカツカレーがローカル女子に人気で、ショッピングモールでもおなじみの存在です。
寿司
ちよだ鮨(Chiyoda Sushi)

📍 ホーチミン市
東京・日本橋発の寿司チェーン。
日本直送の魚を使った本格的な握り寿司が食べられる。
現地では“特別な日の日本食”として利用されることが多いです。
居酒屋
和民(Watami Japanese Dining)
📍 ホーチミン市
東京発の居酒屋チェーン。焼鳥、枝豆、寿司ロール、唐揚げなど、日本の定番メニューがそろう。
明るい雰囲気でベトナム人にも大人気。ビール片手に“乾杯!”という日本の飲み方が、現地でもしっかり浸透しています。
博多いねや(Ineya Japanese Restaurant)

📍 ホーチミン市
京都発の和食居酒屋。焼き魚やおでん、小鉢料理など、家庭的な味が評判。
日本人駐在員だけでなく、ベトナム人カップルにも「落ち着ける和食店」として人気です。
ベトナムで日本チェーンがうまくいく理由
ホーチミンやハノイを歩いていて感じるのは、
日本のチェーン店がどこも「現地にちゃんと馴染んでいる」ということ。
“日本の味をそのまま持ってきた”だけではなく、ベトナムという土地に合わせて進化しているんです。
では、なぜ日本チェーンはここまでうまくいっているのでしょうか?
その理由を少し考えてみました。
① 清潔・安心・時間どおり──“日本品質”がそのまま価値になる
ベトナムではまだ「清潔で安全な外食=高品質」という意識が強く残っています。
特に若い世代や家族連れは、店の清潔感やスタッフの対応をよく見ています。
日本チェーンはまさにその点で圧倒的。
スタッフ教育、店内衛生、提供スピードのどれもがきっちりしていて、
「日本のブランド=安心できるお店」というイメージがしっかり定着しています。
「日本の店は時間どおり」「料理が写真と同じ」──
この当たり前が、実はベトナムでは強力なブランド価値なんです。
② “味のローカライズ”が絶妙にうまい
ただ日本の味を持ってくるだけでは、現地の人の舌には合いません。
成功しているチェーンはどこも、ちゃんとローカライズしています。
例えば…
- 一風堂 → 豚骨スープを少し軽くして食べやすく
- 丸亀製麺 → パクチーやスパイシーだれを追加
- CoCo壱番屋 → 辛さを抑えてチーズやチキン系を強化
この“ちょうどいい日本っぽさ”がポイント。
ベトナム人は新しい味にも寛容だけど、日常食になるには親しみやすさが必要なんです。
③ 価格設定が上手い:「手が届く日本」
ホーチミンの若者にとって、日本食は「高級」でも「特別」でもなくなりつつあります。
その理由のひとつが、日本チェーンの価格戦略。
すき家や丸亀製麺のように、1食10〜15万VND(約600〜900円)で食べられる価格帯を維持しているため、
現地の中間層でも気軽に通えます。
「今日はちょっといいごはん食べよう」
そんなときに選ばれる“ちょっと上のランチ”が、日本ブランドなんです。
これはベトナムで就労していた日本人の私も同感です。
④ SNSに映える「日本らしさ」
ベトナムの若者が外食を選ぶ理由のひとつは「写真映え」。
店内デザインや器、料理の盛りつけがSNSに映えるかどうかはとても重要です。
日本チェーンはそこでも抜群に強い。
木の温もりがある店内、整った料理の配置、スタッフの笑顔──
こうした日本的な美意識が「おしゃれで上品」と感じられ、
InstagramやTikTokで“日本食デート”“日本スタイルランチ”というハッシュタグが広がっています。
⑤ 現地スタッフ教育とフランチャイズ管理の徹底
もうひとつ大きいのが、人材教育の徹底ぶり。
一風堂やトリドール(丸亀製麺)は現地法人があり、マネージャー層を日本で研修させる仕組みを持っています。
このため、接客や調理の品質が安定しており、どの店舗でも“同じ味・同じサービス”を体験できます。
それが「日本の店はいつも安心して入れる」という信頼につながっています。
⑥ 日本チェーンは「文化」として愛されている
もうひとつ面白いのが、日本食=文化体験として受け入れられていること。
箸の使い方、うどんをすする音、食券システム──
すべてがベトナム人にとって新鮮で、どこか“日本旅行気分”を味わえるんです。
つまり、日本食は単なる「料理」ではなく、
“ちょっとした海外旅行気分”を味わえる場所として定着しています。
まとめ:ベトナムで日本食はもう“特別じゃない”
ホーチミンのレタントン、ハノイのキンマー。
どちらの街角にも日本語の看板が並び、ラーメンや定食の香りが漂っています。
ラーメンをすすり、牛丼を食べて、夜は居酒屋で乾杯──
そんな日本の食文化が、いまやベトナムの街にすっかり溶け込みました。
ここ数年、日本の飲食チェーンが次々と進出したことで、
ベトナムの日本食のクオリティーは、他のアジア諸国と比べてもかなり高いと感じます。
味の再現度も高いし、スタッフの教育も行き届いている。
しかも、ラーメンから寿司、定食、カレー、居酒屋まで選択肢が本当に豊富なんです。
私自身、ホーチミンに住んでいた頃は、丸亀製麺でうどんを食べたり、
すき家で夜ごはんを済ませたりと、日本チェーンにはずいぶんお世話になりました。
「海外で、こんなに手軽に“日本の味”が食べられるのか!」と感動したのを今でも覚えています。
これからも多様な日本飲食チェーンが進出していってくれたらよいなと思います!




