こんにちは、中華系の外資系企業で働く、@sunaです。ベトナム現地採用、中国現地採用などを経て現在都内の外資系企業で働いてます。
そんな筆者が、中華系外資企業で働いてみて、働くメリット、デメリットを紹介します。
外資系企業というと、高給料という印象がありますが、実際どうなのか?働きやすいのか?どんな人が働いているのか?
中華系外資系企業への転職を考えている方や、中国で働きたいと思っている方の参考になればと思います。
中華系外資企業で働くメリット
人間関係に悩まされることが少ない

人間関係は日本の会社よりあっさりしています。みんなプライベートと仕事は完全に分けている人も多めです。人間関係も日本の企業にありがちなドロドロした人間関係で悩むことはありませんでした。
中国人スタッフは思ったことを直接言ってくるので、裏でぐちぐち言われることもあまりありません。「空気を読む」「気を遣う」という習慣もないため、日本の会社でありがちな、無言の圧などもありません。
直接的に言われることが多いため、最初は慣れないかもしれませんが、仕事上のコミュニケーションでは直接的に言われる方が効率的に進められることが多い気がします。
無駄な飲み会の誘いがない

会社が企画する無駄な飲み会等も少なく、上司が部下を参加を強要することもありません。
特に、中国は家族との時間を大切にする文化があるので、家族の時間を優先にするスタッフが多く、日本の企業へ勤めていた時よりも飲み会の頻度は少なめでした。お酒が好きな人や、ワイワイしたい人には物足りないかもしれませんが、飲み会よりもプライベートを大事にしたいと考えている人は、中華系企業は合っているかもしれません。
社員向けのギフトが多い

中秋節、国慶節、旧正月、女王節、七夕、情人節、労働節、春節、とにかく中国には伝統的な祝日や記念日が多くあります。そしてそういった日には、会社から社員、社員の家族に何かギフトを送る風潮があります。最近はそう言った様子をSNSへ上げて、会社をPRを行っている企業が多いです。
私が働いている会社は、中国のECサイトのギフト券だったり、会社のノベルティー、スタバ、会社のロゴが入った実用的な物、美顔器などさまざまなものを社員に贈っていました。
面白いのが、社員の家族にも送られることがあること。これは、会社から社員の家族への「あなたの息子・娘はこんなに素晴らしい会社で働いているよ。」というアピールなんだそう。
これも「メンツ(面子)」を重視する中国人の文化を反映しているように感じました。
参考記事:https://wired.jp/2019/05/02/china-debt-crisis-mianzi/
中国の祝日は暇。
中国の正月、旧正月中、または国慶節は本社の中国人スタッフがほぼお休みなため、正直暇です。邪魔されず黙々と自分の仕事に専念できます。本社がほぼ動いていないため、休むにはベストタイミングで、筆者はこの間に有給を使って国内を旅行したりしていました。
中国語力がアップする
会社にもよりますが、中国語の能力0でも採用してくれる企業はあります。ただ、支払いの申請書、給与明細が中国語だったり、中国語しかできないスタッフとやりとりしないといけないことがあったり、喋れた方がコミュニケーションが取りやすいのは事実です。働いていると、嫌でも中国語に触れる機会が多いので、自然と中国語の力はついてきます。ビジネスで使う中国語や基本的な中国語は、入社すると自然と身につくでしょう。
基本自由
中国は基本的に服装などは自由な会社が多いです。日本ほど、オフィスカジュアルが浸透していないため、スウェットやパジャマのような格好でくる人も少なくありません。
中国に住んでいる時も、政府関係や金融関係に勤めている人、営業職以外あまりスーツを着ている人はあまり見ることもありませんでした。
中華系外資企業で働くデメリット
計画立よりも、とりあえず始めてみる
仕事に限らず、中国あるあるですが、計画を立てずにとりあえず始めてみる。という風潮があります。なので、欠陥住宅や初期不良製品が多かったりするのでしょう。仕事で言うと、とりあえずやってみて、PDCAを高速で回していくというスタンスの会社が多いです。
自己PR、媚びが上手い人が昇進
中国人は社長や上の人の前でのごますりがかなり上手です。話していても横から自己PRしてくるという場面は少なくありません。日本人は自己PRが苦手と言われているように、私も苦手だったため、なかなか評価されないといった時がありました。正直能力よりも、上の人に好かれれば昇進できるといった例も少なくありません。
即戦力重視、会社が育てる風潮はない
日本と違い、新卒採用という概念がありません。研修期間を儲けている会社も少なく、基本的には即戦力重視な企業がほとんどです。なので、新卒で中華系企業はおすすめはしません。
日本だと年功序列で、年齢が上の人の方が給料が高い傾向がありますが、中国は実力主義です。実力があれば、若くても日本の管理職並みの年収をもらっている人がいます。そのあたりは欧米企業に似ています。
残業代は出ない
中国の会社は特別な場合を除いて基本残業代が出ません。残業をするのは社員の効率が悪いと判断され、あまり良い評価を受けません。
ちなみに筆者が中国で働いてた際は、交通費も出ませんでした。
休みが少ない
中国の年間の法定祝日は11日間です。また、中国の法定年次休暇は一年未満は0、1年~10年は5日。
少な!ってなりますよね。
法定祝日も、法定年次休暇も日本は中国より多めです。
なので、中国本社より日本支社の方が休みが多いです。とはいえ、他の日系企業と比べると有給日数は少なめです。
中国現地で働こうと思っている方は、この部分要チェックです!
いきなりリストラもありうる

中国の会社はよくリストラをします。私の会社の社員も、競合他社からリストラにあって転職してきた人が多いです。また、トップの人の判断でいきなり日本市場での市場撤退を決定することもありうります。日系企業より、リストラされるリスクが高いと言うのは念頭においておいた方が良いです。
日本の祝日でも連絡が来る
中国本社が休みの時は、連絡が来ることはありませんが、日本の祝日はガン無視で、メールやチャットが本社側の人間から飛んできます。また、私が働いている企業は、お盆休みがありません。法律上は問題はないため、法律は最低限守っているというスタンスなのでしょう。なので、他の日系企業と比べて休みは少なめです。
退職金はなし
日本の企業の約6割が導入していると言われる退職金制度ですが、中国の会社にはこの制度はほぼありません。中国では転職は普通です。人の流動性が激しいため、導入している会社はごくわずかです。なので、リタイア後の資金は自分で準備しておかないとけません。
内卷

中国の会社で働いたことがある方、中国で働いている、住んでいる方は一度は聞いたことがある言葉かもしれませんが、これは感じることは多いです。
「内巻(nèijuǎn)」とは、不条理な内部競争や内部消耗、無意味な競争を意味する言葉。
特に上司が中国人の場合は、「内卷」に注意です。他の同僚と意図的に比べさせようとして、競争させようとしてくる事が多々ありました。過度な内部競争を引き起こさせうとする傾向があるので、競争が嫌いな人は摩耗するだけなので要注意です。
まとめ
外資系企業だから、待遇良さそう、給料良さそうと言われることも多いですが、外資系企業もどんな外資系企業に行くかで大きく変わってきます。筆者の中華系企業の事例でお話ししましたが、本国の文化の影響を大きく受けるので、外資系企業に行きたい方はどの国の外資なのかまずはチェックしておきましょう。筆者は新卒では、典型的な日系企業で働いていた経験があるので、日系企業のあの空気読め的な雰囲気が馴染めずにいました。中華系企業へ行っって、良いところもありますが、日系企業と比較して休みが少なかったりと悪いところもあるので、メリット、デメリットを聞きんと知っていただけたらと思います。