ベトナム旅行を安全・快適に楽しむために
東南アジア屈指の観光地、ベトナム。美食、文化、フランス統治時代の名残を感じる街並みなど、多彩な魅力にあふれています。筆者もその魅力に惹かれて3年間ホーチミンに在住。今でもまた住みたいと思うほど、心に残る国です。
東京からホーチミンやハノイ、ダナンへの直行便が運行しており、格安航空券を活用すれば往復4万円前後で渡航できることもあります。初めてでも比較的安心して旅行できる国ですが、現地の事情を知らないとトラブルに巻き込まれることも。
この記事では、ベトナム旅行前に必ず知っておきたい注意点10選を、実体験を交えてご紹介します。
水道水は飲まない!氷にも注意
私はホーチミンに住み始めた当初、日本の感覚で蛇口の水を飲もうとして、慌てて現地の友人に止められたことがあります。ベトナムでは水道水をそのまま飲む習慣がなく、現地の人もミネラルウォーターを買って飲んでいます。最初のうちはスープを作るときも、歯磨きのときも水道水は避けてミネラルウォーターを使っていました。ある日、レストランで出されたお茶の中に氷が入っていて、それが水道水から作られているかも…と考えると少し不安になり、「Không đá(氷抜き)」と伝えるようになりました。これでお腹を壊すリスクが減り、安心して食事を楽しめるようになります。
「Không đá, xin vui lòng」
- Không đá = 氷抜き
- xin vui lòng = お願いします。
観光地で値切りは必須

ブランドのお店、カフェやレストランを除いて、ベトナムでは値切りは日常茶飯事です。とくに観光地や市場に行った時は、定価が設定されているわけではなく、観光客には基本的に高い金額で売りつけようとしてきます。最初売る方も値切りされるのを前提で金額を提示してくるため、最初の金額からは値切れると思って購入するようにしましょう。
スマホ歩きは厳禁!スリ対策を徹底

私がホーチミンの賑やかな市場を歩いているとき、後ろからバイクに乗った人が突然近づいてきて、スマホを奪おうとしたことがあります。幸い私はすぐにスマホをバッグの中にしまっていたので難を逃れましたが、あの時は本当にヒヤリとしました。以来、スマホはネックストラップにつけて、歩くときは絶対に画面を見ないように心がけています。夜の繁華街では特に注意が必要だと痛感しました。
屋台の海鮮料理は避けるべき?

ベトナムで当たる一番多いケースがこれ。ストリートフード、その中でも特に当たったら厄介なのが海鮮です。ベトナムのストリートフードは美味しいものが沢山あり、ぜひ旅行へ行ったら一度は試してほしいですが、海鮮には注意です。
ベトナムは海に恵まれており、海鮮のストリートフードも多くあり、道を歩いていると食べたくなってしまいますが、海鮮を食べる場合は、きちんとしたレストランで食べるようにしてください。
海鮮で当たると、結構ひどい食中毒に当たり入院沙汰にもなりかねないので、絶対に手を出さないようにしましょう。
ベトナムのストリートフードは魅力的で、私も毎日のように屋台で食事を楽しんでいました。特にフォーやバインミーは大好物です。しかし、海鮮の屋台料理は避けていました。ある友人が屋台の海鮮を食べてひどい腹痛に見舞われ、病院に運ばれたのを見てからは、海鮮は必ず信頼できるレストランで食べるようにしています。安全第一で楽しむのが旅の鉄則です。
旅行する時期、場所を確認

ベトナムには雨季と乾季があります。また北と南で気候が異なります。
時期によっては、航空券が安くなっていますが、行く時期、行く地方によって天候が大きく異なることを知っておきましょう。
ハノイ等北部の地域では、四季がありますが、南のホーチミンでは、5~10月が雨季、11~4月が乾季で、中部(ダナン・フエ・ホイアンなど)では、9~1月が雨季、2~8月が乾季です。
雨季には、スコールと呼ばれる突発性の豪雨が1日数回降ることがあり、洪水になり、外で立ち往生 になってしまうこともあります。折りたたみ傘を忘れずに持っていきましょう。
乾季には、日差しが強くなりますが、雨が少なく湿度が下がるため過ごしやすくなります。
タクシーは公式会社を利用!Grabもおすすめ

初めてホーチミンの空港に降り立ったとき、怪しいタクシードライバーに声をかけられて断るのに苦労しました。乗ってしまったら高額請求されると聞いていたので、必死に振り切りました。
それからは、ビナサンVinasunやマイリンMai Linhといった公式タクシーしか使わず、スマホにGrabアプリを入れておくようにしました。Grabは料金が事前にわかり安心ですし、英語対応も可能なので非常に便利です。

時間通りではない

交通機関、友達との待ち合わせ、あまり時間を気にする国民性ではないので、基本的にはどれも時間通りには来ないと思っておいた方が良いでしょう。
歩行者優先ではない

ベトナムといえば、どこへ行っても、モートバイ、バイク、バイク。バイクの多さに驚かれることでしょう。そしてベトナムはバイク社会なため、基本的には歩行者優先ではなく、「バイク優先」。
ホーチミンの道を渡るのは最初すごく怖かったです。信号がない場所が多く、バイクの波に飲み込まれそうでした。でも、地元の人がやっているように、手を挙げてゆっくり歩くと、バイクがちゃんとスピードを落として避けてくれるのを知ってからは、道を渡るのが少し楽になりました。急いで走ったら危険なので、焦らず慎重に歩くことが大事だと実感しました。
⚠️道を渡る時は手を挙げてゆっくり。待っていたら一生渡れない。
渡るコツは簡単です。手を挙げてゆっくり歩いて渡ること。そうすると、バイクが気づいてスピードを調整してゆっくり歩行者を避けて走ってくれます。バイクの運転本当上手です。
このとき、絶対に急に走ってはいけません!バイクに轢かれます。
あとは、現地の人と一緒のタイミングで渡る。これも慣れると自然と一人でできるようになります。
そもそもベトナムで街を歩くのはスリもありますし、危険なのでできるだけ徒歩で移動するのは避けて、バイクタクシーなどを使って移動した方が良いとは思います。日本のタクシーよりはるかに安いので!
マッチングアプリに注意

ここ数年、ベトナムでもマッチングアプリが流行っており、特にTinderでの外国人を狙ったロマンス詐欺が増えているようです。具体的にはマッチングした女性に誘われて、バーまたはクラブに行くと、 お店で大金を支払わされる。といったようなもの。
実際には女性はそのお店とグルになっていて、高級で高いお酒などを買わせてキャッシュバックをもらうといった物なので、くれぐれもカモにされないように注意しましょう。
まとめ

ベトナムは、筆者も3年ほど住んでおり、大好きな旅行先、国の一つ。ベトナムは日本からもアクセスが良く、物価も安く、魅力的な観光地ですが、訪れる前にいくつか注意すべき点があります。特に水や食事、タクシー、スリ対策、気候の違いなど、日本とは異なる習慣に慣れる必要があります。筆者自身の実体験からも、氷や海鮮に注意したり、道の渡り方を学んだりと、事前に情報を得ておくことでトラブルを避け、安全に旅を楽しむことができます。
安心で快適なベトナム旅行を楽しむために、この記事のポイントをぜひ参考にしてください!